あいまいな運用のままでは到底賛成できない案が提出されるようです。
法務省は22日、インターネットを通じたハイテク犯罪防止のため、 コンピューターウイルスの作成、保管などに対する刑事罰の新設や、電子データの差し押さえをしやすくする刑法や刑事訴訟法などの改正案を来年の通常国会に提出する方針を固めた。民主党法務部門会議で明らかにした。 サイバー犯罪が拡大傾向にある中、ウイルス作成、配布を直接罰する国内法はない。法務省の担当者は「サイバー犯罪の摘発強化は国際的な課題。成立すれば、ウイルスを介しての情報流出にも対処できる」と必要性を指摘している。 これまでも同様の法案を2003年から3回提出しているが、「共謀罪」を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案とセットで国会審議が紛糾。いずれも廃案になっている。 http://www.47news.jp/CN/201012/CN2010122201000892.html |
ウィルスとは何か?の定義をハッキリしないと非常に困ってしまいます。
私は様々なアンチウィルスソフトの動作確認をするために、日本の
インターネットサイトから自己責任のウィルスファイルを検証するために
ダウンロードすることがあります。
この場合、テストウィルスを配布しているサイトは刑事罰の取り締まり対象と
なってしまいます。またダウンロードした結果、削除するのを放置していたら
"保管" になってしまい逮捕されてしまう恐れがある。
アンチウィルスソフトを製作している会社も、新種・亜種のウィルスを解析する
為にウィルスを保管していると思われますので、特例が無い限りは取り締まり
が行われます。
先日 AVG でもパソコンが起動しなくなった不具合がありましたが、あれは
挙動としてはウィルスと言われても仕方ない。これも刑事罰の対象でしょうか?
それとも作成者に "ウィルスを作成する意図がなければ" 罪に問われない?
それを立証するのは結局裁判なわけで、刑事罰の疑いで逮捕・拘留されるわけか。
vector でも過去にウィルス感染したファイルを公開していました。これは
ウィルスデータの保管・公開にあたるので、刑事罰の対象になる。
知らなかったで許されるの?本当に知らなかったかどうか裁判で立証しないと
いけないなら、ひとまず逮捕されちゃうのかな。
フリーソフト作者の方が趣味で出しているソフトに第三者がクラックし、意図
しない exe に差し替えられたとき、フリーソフト作者にも捜査が入るという
ことになるのでは。
( 第三者の不正アクセスなので逮捕はなくても事情聴取はあるかも )
そんなリスクを犯してまで、フリーソフト作者はやりたくない。
何より、ウィルスという定義をハッキリしないと、悪意を持った誰かが、
ソフトウェアのバグをウィルスと言って通報し、面白半分で捜査・事情聴取が
行われることになるのが嫌だ。
以前、図書館に1秒に1回アクセスして逮捕! → 結局不起訴みたいな事例も
ありましたが、不起訴になったとしても
ひとまず逮捕してみた
ひとまず強制捜査してみた
とか好き勝手に行われる危険性があることに、非常に危機感を感じる。
ウィルスに感染してしまっている人も( 感染者はウィルスを広めていたりする )、
当然、刑事罰の対象になる可能性があり、捜査の対象になります。
ウィルス被害者 = 加害者になる( ウィルスデータの保管に当たる )= ひとまず逮捕
なので、このように曖昧なまま刑事罰が導入されては他人事ではない人も多いと
思う。
今後、アンチウィルスの検証もやりにくくなりますね。
テストウィルスをダウンロードした結果、ローカルに保存された段階で保管となる
なら、検証は一切出来ない。キャッシュのみなら保管にはならないけど。
・ウィルス作らない
→基本賛成だが、ウィルスの定義を。防御を知る為の自分への攻撃目的は?
・ウィルス保管してはならない
→感染者も保管に該当する可能性。保管の定義を。
これってさ「xxxさんが自宅でウィルスを作ってるようです。」「ウィルスを
保管しているようです」という垂れ込みをしたら警察が来て、パソコン押収して
調べるのだろうか?
そうなら、皆さんが嫌っている人のパソコンにウィルスデータを仕込んでおけば、
"保管している疑い有り" ということで、簡単に逮捕できたり。警察とのコネを持っ
てる団体・企業・政治家なんかは、その様に利用する人もいるかも。
起訴は考えにくいけど。
社会的信用を落とすことだけの目的なら、痴漢冤罪以上に簡単に果たせるのでは。
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